移行前の調査を終えたら、テスト環境での事前検証などを実施したのち、本番の移行作業を開始する。まずはOSおよびアプリを導入する。このOS・アプリ導入作業のポイントとして真っ先に挙げられるのが、「XP環境のフルイメージバックアップを早めに必ず取る」ことである。「XP PCは長年使われてきた古い機種も多く、移行作業中にディスク障害がいつ発生してもおかしくない」(富士通マーケティング フィールドサービスビジネス本部フィールド支援統括部 担当部長 河原畑 誠一氏)からだ。

 OS導入に当たっては、「インストールの種類」について注意が必要である(図1)。XPが稼働するPCのOSを入れ替える形で8/7をインストールする場合、XP側の設定やアプリを引き継ぐアップグレードインストールは実施できない。OSインストーラー上には「アップグレード」という項目が存在するが、選んでもエラーになるだけ。「新規インストール」を選び、XPを消して8/7を入れることになる。

図1●XPから8/7へのOS移行は新規インストールのみ可能
図1●XPから8/7へのOS移行は新規インストールのみ可能
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