Googleは、10月17日、四半期決算を発表した。ネット広告事業が好調で、売上高が過去最高を記録。この発表を受け、翌日の株価終値は、前日より$122.61値上がりし、$1,011.41となり、初めて1000ドルの大台に乗った(下のグラフ) 。消費者がモバイルに移り広告単価が安くなる中、売り上げを伸ばしたことが評価されたためである。それに加え、GoogleのMoonshot (月着陸) プロジェクトが、投資家から一定の信任を得たとも解釈できる。

Googleは革新的な技術開発に向かう

 Google最高経営責任者Larry Pageは、革新的な研究開発を、しばしばMoonshotsという言葉で表現する。Moonshotとは月着陸ロケット打ち上げという意味で、1961年、Kennedy大統領の演説で使われ、人類の壮大なチャレンジを意味している。Googleは次世代技術を研究する組織Google Xを運営しており、MoonshotsとはGoogle Xを含む、高度な研究開発プロジェクトを指している。

 Pageは、四半期決算発表のなかで、Googleが目指している方向について次の通り表明した。「段階的な改善では、技術が陳腐化してしまうことは歴史が示している」とし、「自分の職務は社員に飛躍的な技術革新を求めることにある」と述べた。その事例としてAndroidを挙げ、「投機的と言われたプロジェクトに投資を始め」、Googleが検索企業から多角的に進化していることを説明した。更に、Moonshotの事例として、「自動運転車がそれにあたる」とし、Googleは革新的な技術開発に資金や頭脳を投入してしていくことを、改めて表明した。