FPGAについて学習したり試したりするには「FPGA評価ボード」を使います。FPGA評価ボードには様々なものがあります。最初に試すものとしては、LEDやスイッチといった外部デバイスがあらかじめ載っているものがおすすめです。AlteraのFPGAが載った「DE0」という評価ボードは、LEDやVGAポートなどの搭載デバイスが多く価格も1万5000円程度と手ごろです。対応している書籍も多いので入門向きといえます。本記事ではこの評価ボードを使います。

写真●FPGA評価ボード「DE0」。Altera社のFPGAを搭載している。LCDモジュールとRS232コネクタを増設済み
写真●FPGA評価ボード「DE0」
Altera社のFPGAを搭載している。LCDモジュールとRS232コネクタを増設済み
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 FPGAの回路は様々な形式で記述できますが、よく使われるのはHDL(Hardware Description Language)というハードウエア回路用の記述言語です。HDLには、主にVHDLとVerilog HDLの2種類が使われます。どちらも記述できる内容はほとんど変わらないので、資料の手に入れやすさなどで選ぶとよいでしょう。本記事ではVerilog HDLを使います。

 回路の開発には「Quartus II」というAlteraが提供しているツールを使います。Quartus IIはWindowsとLinuxに対応しています。無償の「ウェブ・エディション」をAlteraのWebサイトからダウンロードできます。

 日経ソフトウエア2013年11月号の記事「FPGAを始めてみよう」では、FPGAを使って「二つのボタンのうちどちらかを押すと、光っていたLEDが消灯する」という回路を作りました。本記事では、もう少し複雑な回路を作ってみましょう。