ドキュメントの些末な問題は無視し、重大な問題に絞って検出・指摘する手順を提唱したのが本書。元ITエンジニアで現在はレビュー方法などの研究者である著者が本誌に寄稿した「意味あるレビューに改善できる?」「間違いだらけのドキュメントレビュー」「効率よく問題見つける 設計レビューの極意」の各記事を大幅に加筆・修正した。

 手順の特徴は、ドキュメントの「どこ」を「どのように」調べるのかを具体的に記述した「検出シナリオ」を作成すること。例えば「データを受け渡す機能同士の入力項目と出力項目を突き合わせて、項目名とデータ型が一致することを確認する」といったものだ。

 さらにレビューアーなどが持つべきマインド(心構え)にも言及しており、ギスギスしたレビュー会議を改善するのにも役立つ。

間違いだらけの設計レビュー


間違いだらけの設計レビュー
森崎 修司 著
日経SYSTEMS 編集
日経BP社発行
2940円(税込)