第2回ではWindows Azureのサービスの全体像を説明するとともに、Windows Azureならではのメリットを紹介します。

4カテゴリに分類されるWindows Azureのサービス

図1●Windows Azureのサービス全体像
図1●Windows Azureのサービス全体像
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 Windows Azureでは多様な機能を提供しており、一度聞いただけでは分かりにくいケースも少なくありません。今後のサービスや機能の追加によって変更する可能性もありますが、現時点で全体像を把握しやすいカテゴリ分けを紹介します(図1)。

 Windows Azureのサービスは大きく分けて以下の4カテゴリに分類されます。

1.コンピューティングサービス
 IaaS(Infrastructure as a Service)およびPaaS(Platform as a Service)の中核となるサーバー機能を提供するサービスです。

 OSをWindowsとLinuxから選択して必要とする環境を構成して利用できるIaaS 型サービス(Windows Azure仮想マシン)と、各種管理機能などがあらかじめ組み込まれたWindows環境で、用途に合わせて特化した機能を使えるPaaS型サービス (Windows Azureクラウドサービス、Webサイト、モバイルサービス) があります。

2.データサービス
 データベース(RDBおよびNoSQL)とストレージの機能を提供するサービス(Windows AzureSQLデータベース、Windows Azureストレージ)です。1.のコンピューティングサービスに配置するアプリケーション用だけでなく、他のクラウドサービス用や社内リソースのバックアップとしても、単独でも利用できます。

 Apache Hadoopベースのビックデータを扱えるサービス(Windows AzureHDInsight) など、クラウドを利用することで、大量のサーバーリソースを必要とするケースにも柔軟に対応できます。