日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は、その前身である横河ヒューレット・パッカードが横河電機と米Hewlett-Packardの合弁企業として1963年に誕生して、今年で創立50周年を迎えた。そこで、今回のITpro EXPO 2013展示ブースでは、50年の歴史を踏まえて「いまHPと創る、ITの未来」をテーマに、HPが提供するFuture Technology(未来の技術)の展示に力を入れる。
展示ブース内では、クライアントデバイス、その裏で稼働するクラウド、クラウドを支えるITインフラストラクチャ、さらにセキュリティといった分野ごとに、バーカウンターに見立てた展示スペースを用意(写真1)。そこに展示メニューを「お品書き」として提示して、バーテンダーならぬ各分野のエキスパートが来場者からの質問を受け付ける。
ややもすると硬い雰囲気になりがちなIT系の展示会で、「来場者が気軽に声をかけやすくする」(日本HP)ための演出を凝らす。
ITインフラバーは省電力・省スペースの次世代サーバーが目玉に
中でも目玉となるのが、ITインフラのカウンター(ITインフラバー)で展示する「HP Moonshot System」の実機だ(写真2)。HP Moonshot Systemは、高さ4.3Uの専用シャーシ「HP Moonshot 1500シャーシ」に、カートリッジ型サーバーを最大45枚収容できるという「これまでのサーバーの概念を変える」(日本HP)次世代サーバー。従来のラック型サーバーと比べて、最大で電力消費を89%、設置スペースを80%削減できるという。
ITインフラバーではこのほか、最大8基80コアのインテル Xeonプロセッサーを搭載できる大型サーバー「HP ProLiant DL980 G7」、オールフラッシュ型のプライマリーSANストレージ「HP 3PAR StoreServ 7450」、重複排除機能を備えた仮想ストレージアプライアンス「HP StoreOnce VSA」など、データセンター向けの旬となる製品を展示する。
一方、クラウドのカウンター(クラウドバー)ではクラウドサービス向け開発・運用アプライアンス「HP Cloud System」のデモに力を入れる。OSS(オープンソースソフトウエア)のクラウド基盤ソフト「OpenStack」との連携をはじめとして、HP Cloud Systemの運用管理画面を見せながら「いったい何ができるのかを知ってもらう」(日本HP)。さらに米HPが提供するパブリッククラウドサービス「HP Cloud Services」についても、様々なデモを実演する予定だ。