アップルの「iPhone 5s/5c」の販売が始まり、不要になった古いiPhoneを手放す人が増えている。手元に置いておいても一銭にもならないが、下取りや中古の買取に出せば、現金やポイントに交換できるのはご承知の通りだ。
iPhoneを販売する3キャリアは、いずれも下取りキャンペーンを展開している。実質的な負担額を減らして買い替えニーズを高めるとともに、ユーザーの囲い込みを狙っているからだ。一方、中古ショップも買い取り価格を高めに設定するなど、動きが活発になっている。こうなると、「古いiPhoneをキャリアに下取りに出すのと、中古ショップに買い取りに出すのは、どちらがトクなのだろうか?」が気になる。iPhoneの買い取り事情をアキバで取材した。
キャリアの下取りは金額が渋く、すぐ現金化できないデメリットも
アキバで中古携帯電話の販売や買い取りを手がけるじゃんぱら 秋葉原本店の宮島和弘氏は、「新型iPhoneの発売を受けて買い取り件数が大幅に増えている」と語る。特に多いのが、2011年10月の発売から間もなく2年を迎えるiPhone 4Sだという。装備や性能面、バッテリーの持ちで不満が出てくるだけでなく、「月月割」などの割引が2年間で終了することもあり、新しいiPhoneへ乗り換えるために手放す人が増えているのだ。
同店でのiPhone 4S 16GB(MD235J/A)の買い取り金額は1万8000円だ(ソフトバンクモバイル版)。キズや欠品などにより減額される可能性はあるが、美品で付属品が完備していればこの金額が適用されるという。
キャリアの下取りキャンペーンを見ると、NTTドコモはわずか6000円にしかならないのに驚く。ソフトバンクモバイルは1万円で、もっとも高いKDDI(au)でも1万5000円にとどまる。なお、ソフトバンクモバイルとKDDI(au)は、自社で利用できるiPhoneのみ下取りの対象としている。
▼各キャリアのiPhone下取り価格
機種名/容量 |
ソフトバンク |
KDDI(au) |
NTTドコモ |
---|---|---|---|
iPhone 4S(16GB) |
1万円 | 1万5000円 | 6000円 |
iPhone 4S(32GB) |
1万2000円 | 1万7000円 | 8000円 |
iPhone 4S(64GB) |
1万4000円 | 1万9000円 | 1万円 |
iPhone 5(16GB) |
2万1000円 | 2万4000円 | 1万6000円 |
iPhone 5(32GB) |
2万3000円 | 2万6000円 | 1万8000円 |
iPhone 5(64GB) |
2万5000円 | 2万8000円 | 2万円 |
キャリアの下取りは、金額のメリットが少ないだけではない。中古ショップの買い取りの場合、買い取りが成立すればその場で現金が手に入る。だが、キャリアの下取りは、いずれも現金による支払いではないのを覚えておきたい。