写真1●IFA 2013会場となったメッセ・ベルリン
写真1●IFA 2013会場となったメッセ・ベルリン
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 2013年9月6日から11日まで、ドイツ・ベルリンでコンシューマ・エレクトロニクスとホーム・アプライアンス業界における世界最大の見本市「IFA 2013」が開催された(写真1)。

 本来、IFAはAV機器や白物家電などが中心の展示会だが、近年はデジタル寄りの展示が増加。ソニーや韓国サムスン電子がIFAに合わせてスマートフォンやタブレットの新製品を発表する場となっており、1月に米国・ラスベガスで開催されるCESや2月にスペイン・バルセロナで開催されるMobile World Congress(MWC)に並ぶ重要なマイルストーンとなっている。

 特集第1回は、スマートフォン、タブレットに続くデバイスとして注目されるスマートウォッチや、IFAで初めて披露された“レンズスタイルカメラ”など、最新トレンドをまとめて解説する。

各社からスマートウォッチが続々登場、本格普及なるか

 最近、スマートフォンやタブレットに続く新デバイスとして腕時計型デバイス「スマートウォッチ」が注目されており、IFA 2013でも新製品の発表が相次いだ。

 サムスン電子は、IFAに合わせてベルリン市内で開催した「SAMSUNG UNPACKED 2013 Episode 2」において、新製品「GALAXY Gear」を発表(写真2)。また、ソニーモバイルコミュニケーションズも6月に上海で開かれた「Mobile Asia Expo」で発表した「SmartWatch 2」をIFAにも出展(写真3)。いずれも9月中の発売を予定している。

写真2●サムスン電子がIFAで発表した「GALAXY Gear」
写真2●サムスン電子がIFAで発表した「GALAXY Gear」
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写真3●ソニーが9月発売予定の「SmartWatch 2」
写真3●ソニーが9月発売予定の「SmartWatch 2」
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 スマートフォンの最も基本的な機能が「電話」だとすれば、スマートウォッチはまず「時計」として機能することが期待される。しかし、時間を確認するために電源ボタンでディスプレイを点灯させ、「時計アプリ」を起動するというのはいかにも煩雑だ。

写真4●GALAXY Gearの時計アプリでアナログ時計を表示した様子
写真4●GALAXY Gearの時計アプリでアナログ時計を表示した様子
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 スマートウォッチを一般的な腕時計のように使うためには、ディスプレイ上に常に時計を表示できることが望ましい。とはいえ、液晶ディスプレイを常時点灯させると、バッテリーが持たないというジレンマがある。たとえばGALAXY Gearは鮮やかなSuper AMOLEDディスプレイを搭載するが(写真4)、一定時間で画面はオフとなる。この点ではCOMPUTEX TAIPEIにも出展したSonostarのスマートウォッチ(関連記事)のように、常に情報表示が可能な電子ペーパーに優位性があるといえる。