「おそらく今後は、企業がFacebookを何らかの形で活用したプロモーション活動が今まで以上に増えてくる」――。2013年8月末に改訂されたFacebookページの利用規約は、こう期待させるのに十分なものだった。

 改訂された利用規約は、既に日本語に訳されて公式に公開されているため、詳細は実際の規約を見て確かめていただきたい。先にポイントをいうと、利用規約がこれまで以上にシンプルになり、細かな項目やルールが削られたと考えればよい。

 特に大きく改訂されたのが「プロモーション」の部分だ。Facebookページを活用してプロモーション活動をするには、守らなければならない多くのルールや決まり事が存在していた。これら細かな項目が、今回の改訂でほとんど削除されているところに注目したい。これまで「NG」とされてきた手法を記述していた項目がほとんどなくなっている。言い換えれば、それだけ自由度が増したということだ。

 具体的に何が、どう変わったのだろうか。

 もっとも大きい点は「Facebook上で進めるプロモーション活動を、自分のFacebookページのウォール上でも展開できるようになった」ことだろう。これまでは、「Facebook上でのプロモーションは、Facebook.com上のアプリのキャンバスページまたは、Facebookページのアプリ内で運営する必要がある」と明記されていた。

 Facebook上で何らかのプロモーション活動をする際には、必ずページアプリを使用しなければならなかったが、今回の改訂でその記述も削除された。毎回ページアプリを作ることなく、ウォール上で簡単にプロモーション活動を始められるようになったということだ。この点は、企業にとって非常に大きな改定だろう。

 続いて「ユーザーをプロモーションに参加させるためのアクションの種類が増えた」という点である。これまでユーザーにプロモーション活動に参加してもらうには「Facebookページに対して『いいね!』を押すこと」、「スポットにチェックインすること」そして「アプリとつながること」という3つのアクションしかなかった。Facebookページ自体には様々の機能があるが、プロモーション活動に参加してもらうために使える機能は、これら3つのアクションに限られていたことになる。

 今回この記述が削除されたことにより、例えばウォールに公開された投稿に対して「いいね!」ボタンを押すことや、ウォールに直接コメントを投稿すること、あるいは写真をアップロードするなど動作をプロモーション活動への参加または応募への条件とすることが可能になった。この結果、例えば「フォトコンテスト」などのキャンペーン施策が、今まで以上に実践しやすくなった。