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新刊・近刊

コネクト

企業と顧客が交互接続された未来の働き方

2013/09/24 日経コンピュータ
出典:日経コンピュータ 2013年9月5日号p.104
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
目次一覧

 本書が提唱する「コネクト」とは顧客中心に意思決定を行い、柔軟な組織で事業環境の変化に即応できる、新しい企業形態である。一例が「ノーと言わない百貨店」として有名な米ノードストロームだ。同社の販売員は売り場に束縛されず、衣類や靴、香水など顧客が求めるならずっと付き添って店中を自由に案内する。販売員の判断で商品の貸し出しさえ行う。

 コネクトの背景にあるのは経済のサービス化だ。製造業でもモノを作って顧客に提供するのでなく、サービスを顧客と共に作っていく発想を持つ企業が成功を収めている。また顧客の好みや行動は千差万別だ。企業がモノやサービスの標準化を推し進めると不満を感じ、離れていってしまう。この問題を解決したいなら、企業をコネクト型に変革することだ。

 コネクト型の企業は、業務を機能や専門性でなく、完結した「子ビジネス」に分割していく。ノードストロームの例では、各販売員が百貨店(親ビジネス)と同じ性質の子ビジネスを行っている。本書は子ビジネスの実行組織として「ポッド」と呼ぶ概念を提唱する。企業はポッドに権限を委譲し、顧客とのつながりから各ポッドがサービスを生み出していく。ポッドは「柔軟で敏速」「失敗が許される」「迅速に規模を拡大できる」といった特徴を持つ。その特徴を発揮させるため、ポッドの活動を支援する仕組み(プラットフォーム)の整備が企業の役割になる。

 コネクトの概念は情報システムにも適用できそうだ。現状のシステム開発は、機能を標準化してこの標準に要求を合わせていく「ファストフード型」が主流だ。これが現場で様々な問題を生んでいることも多い。システム部門がユーザー部門とのつながりを重視し、開発チームが完結したサービスを提供する形態に変えていく。こうした体制でシステムを提供すれば、環境変化に強くユーザーの満足度が高いシステムを実現できるのではないか。企業の組織論にとどまらず、こんな視点で本書を読めば多くの気付きがあるはずだ。

 評者 好川 哲人
神戸大学大学院工学研究科修了。技術士。同経営学研究科でMBAを取得。技術経営、プロジェクトマネジメントのコンサルティングを手掛ける。ブログ「ビジネス書の杜」主宰。
なぜなぜ分析 管理


コネクト
デイブ・グレイ/トーマス・ヴァンダー・ウォル 著
野村 恭彦 監訳
牧野 聡 訳
オライリー・ジャパン発行
2310円(税込)

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