営業職で外回りが多いAさん。この日も客先への訪問が終わると、通りがかりのカフェに入った。アイスコーヒーを飲みながらハンカチで汗をぬぐうと、かばんからスマートフォンと名刺入れを取り出した。
先ほど名刺交換したばかりの訪問先のB部長の名刺をテーブルの上に置くと、Aさんはスマホのカメラで名刺の両面を撮影(写真1)。画像を取り込むと、起動したスマホアプリの送信ボタンを押して「入力センター」に転送した(写真2)。
これで、ほっと一息。あとは名刺情報が電子化されてくるのを待っていればいい。いつでもスマホから名刺情報を引き出せるから、「B部長の名刺はどこにいったっけ?」などと、あとから慌てる心配はなくなる。
営業という仕事柄、Aさんは毎日たくさんの人と会い、1日に何回も名刺交換する。すぐに名刺入れはいっぱいになる。これまではオフィスに戻ってから、名刺をスキャナーで読み込み、パソコンで管理していた。
だが今は違う。
スマホのカメラで名刺を撮影すれば、データベースに登録してもらえる便利なサービスを利用するようになり、帰社後の“恒例行事”だった名刺スキャンの作業から解放された。
営業担当者にとって、顧客からもらった名刺は何よりも大事なもの。無くすわけにはいかない。
しかし実際には、日々の業務に追われて、名刺管理がつい雑になりがちだ。名刺を見たい時に見つからないのはよくある話。だから名刺交換した直後に手元のスマホで名刺を写真に撮り、電子化してセンターに送信してしまうと安心できる。
しかも、自分の代わりに「誰か」が名刺の文字をデータベースに入力してくれる。とても便利だ。
でも、いったい誰が?