キラキラマインドを持った100人の女子同士、素晴らしい仲間をたくさんつくっちゃいましょう!

 こんなキャッチフレーズの下、キャリアデザインをテーマに社会人2年目の女性が主催した20代女性向けイベント「100人女子会」。その参加呼び掛けは、日頃からスマートフォンを使いSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で交流する同年代の女性に瞬く間に広がった。3000円の入場チケットはイベントを紹介するWebページを通じて飛ぶように売れ、告知から数日のうちに完売。イベント当日の2012年12月16日、会場はドレスアップした大学生や若手社会人の女性100人でにぎわった(写真1)。100人女子会は、これが2回目。同年6月に開催した初回も同じく告知から2日以内で100人分のチケットを完売している。

写真1●2012年12月16日に開かれた「100人女子会」の様子<br>大学生から社会人まで、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)でつながる20代の女性100人が集まった。
写真1●2012年12月16日に開かれた「100人女子会」の様子
大学生から社会人まで、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)でつながる20代の女性100人が集まった。
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 1回目の100人女子会の集客実績は、ビジネスパーソン向けSNS「Biz-IQ」を展開するビズアイキューにとって、魅力的に映ったに違いない。リクルートホールディングスの子会社である同社は第2回の開催が決まるとスポンサーに名乗り出て、リクルートグループが入居する東京駅隣接の高層ビル41階のラウンジを会場として提供した。主催者側は100人女子会に申し込んだ参加者への連絡にBiz-IQを使うことで、ビズアイキューの好意に応じた。その結果、ネットでつながったオンライン環境と、リアルの場であるオフライン環境の両面で活発に交流する女性グループが、Biz-IQの利用者として新たに加わった。

SNSが情報伝達の速さと深さを変えた

 ここで紹介したいのはBiz-IQではない。100人女子会というイベントのチケット発行や受け付けなど一連の運営管理を請け負ったクラウドサービス「PeaTiX(ピーティックス)」だ。

 世界中に10億人以上の利用者を抱える「フェイスブック」や、活発に情報発信する利用者が世界で2億人を超えた「ツイッター」。これらが象徴するSNSの普及は、情報の拡散スピードを格段に速めた。SNSが変えたのはスピードだけではない。友人から友人へ、さらにその友人へ。一定の信頼関係を背景に利用者同士がつながるSNSにより、情報は「広く」かつ「深く」共有されやすくなった。もちろん、スマートフォンの急激な普及もSNSのパワーをいっそう引き出し、嗜好を分かち合う個人の結び付きを強めた。文字通り一人ひとりが常にインターネットにつながっている状況を作り出したからだ。

 こうしたSNSとスマートフォンが持つ情報発信力・伝達力を、顧客の獲得やつなぎとめに生かさない手はない。そう考える企業の間でジワジワと存在感を高めているサービスが、日本のベンチャー企業Orinoco Peatixが手掛けるイベント運営管理サービスPeaTiXである。アートデザイン、言論、スポーツ、ライフプラン、部下の育成、キャリアデザイン、IT活用…。様々な分野でイベントを企画した有志や企業が、PeaTiXを使って集客力を高めている。前述の100人女子会は、ほんの一例だ。