今年も夏休みシーズンに合わせて大規模イベントが立て続けに実施されたが、人が多く集まる場で重要なのが、携帯電話の「つながり」をどうやって維持するかということだ。そこで今回は、8月10日からの3日間で59万人が訪れた同人誌即売会イベント「コミックマーケット84」におけるソフトバンクモバイルの取り組みを追った。

59万人が訪れた「コミケ」のネットワーク施策を追う

 今夏も花火大会や夏フェスなど各地で大きなイベントが開催されており、多くの人々が会場を訪れている。そうした大規模イベント会場で問題となるのが、「携帯電話がつながりにくくなる」ことだ。通常は人がそれほどいない場所に、突如大勢の人が集まってきて一斉に携帯電話を利用する。そのため、周辺の基地局の許容量を超えてしまい通話や通信がしづらくなるのだ。

 そこで、大きなイベントが開催される際、携帯電話キャリアは、快適な通話・通信が維持できるよう、事前にさまざまなトラフィック対策を施している。最近は各イベントにおける対策状況を、キャリア各社のホームページに公開するようになったので、ご存じの人も多いかもしれない。

 今回は、大規模イベントで携帯電話キャリアがどのような取り組みを実施しているのかを確認すべく、2013年8月10日から12日にわたって開催された「コミックマーケット84」におけるソフトバンクモバイルの取り組みを追ってみた。

 コミックマーケット(以下コミケ)とは、東京ビッグサイトで年2回実施される日本最大の同人誌即売会イベントのこと。漫画やアニメの愛好家などを中心に、全国から非常に多くの人が集まるイベントとして知られている。今年は連日の猛暑にありながらも、3日間で過去最高の約59万人が来場したとのこと。筆者が訪れた初日にも21万人の来場者があったようで、会場は人で溢れかえっていた。

8月10日から開催された「コミックマーケット84」。過去最高の約59万人が来場しており、会場内は人がひしめき合う混雑ぶりだった
8月10日から開催された「コミックマーケット84」。過去最高の約59万人が来場しており、会場内は人がひしめき合う混雑ぶりだった

8月10日から開催された「コミックマーケット84」。過去最高の約59万人が来場しており、会場内は人がひしめき合う混雑ぶりだった
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