今回も、親の立場で子供の携帯電話やスマートフォン(スマホ)の利用にどうどう向き合うべきか筆者の考えを書いていく。前回を受け子供にスマホを持たせる前に、どういった項目を決めておくべきかを整理してみた。

ルールは例外がなくスマートなものにする

 親が子供に携帯電話やスマホを持たせる際に、最低でも話し合っておきたい事柄は以下の通りだ。これらルールはできるだけ例外のないスマートなものがよい。

1)使用時間

 携帯電話を使わない時間帯を決めておく。例えば「夜10時~朝6時は電源を切る」とか「夜11時から5時までは触らない」などだ。「電源を切る」のか「触らない」のか、具体的にしておいたほうが、あとで子供ともめずに済む。

 筆者が作成にかかわった大阪市寝屋川市ケータイ三ヶ条では「○時になったら家族全員が居間の充電器に置く」としていた。「目覚まし代わり」と言って、布団の近くに持って行き、結果的にダラダラ使ってしまう例が後をたたなかったからである。

 条文の通りなら、親子で決めた時間に居間の充電器に置くことになり、これを習慣にできるようになる。

2)フィルタリング

 携帯電話事業者などが設定するフィルタリングは子供の年齢によって異なるタイプを推奨している。携帯電話会社のサイトにはサービスの詳しい説明がある(各社のサイトは、NTTドコモKDDIソフトバンクモバイル)。各社ともブロックするサービスのレベルは、年齢が上がると緩和している。子供とは年齢に応じて、どのタイプのフィルタリングをするかしっかり話し合う必要がある。

 最近、「フィルタリングされたら、LINEやパズドラ(パズル&ドラゴンズ)ができない」とフィルタリングを強硬に拒む子供が増えてきた。子供が使いたいサービスがフィルタリングの対象となっている場合は、そのサービスを吟味したうえで、特定のサービスだけ使えるようにするカスタマイズ機能を活用する。フィルタリング=一律にシャットダウンでないことを双方が理解して、子供にとって最適な設定を親が決める必要があるだろう。

3)使用禁止

 具体的に使用禁止となる状況を決めておく。

 「食事中」「お風呂」「親と話すとき」「勉強中」など、できるだけ明確に決める。これも家庭ごとに親と子供の間で許せること、許せないことをぶつけ合うことでルールを決めていく必要がある。

 ある保護者は、子供との話し合いで「食事中は機内モードにしておく」というルールを作っていたという。