2013年8月中旬ころ、App Storeの「トップ無料」のランキングにランクインするアプリに大きな変動が見られた。このことから、「ランキングアルゴリズムが変更されたのでは?」という声が多く上がっている。実際、8月9日から10日前後でランクインするアプリの傾向に変化が見られ、この間に何らかの変更がなされたと考えられる。
では実際、今回の変化でどのようなアプリがランキング上有利になっているのだろうか。また、この変化は、App Store側にどのような意図があるのだろうか。実際のランキングから確認していこう。
定番アプリが突如ランキング上位に現れる
今回、App Storeの「トップ無料」のアルゴリズム変更がなされたのは、8月10日前後にかけてと見られている。実際この時期から、App Storeのランキング更新頻度が減少しているのに加え、それ以前のランキング動向と比べると、上位にランクインするアプリの傾向に変化が見られるようになった。
例として、順位が急上昇したアプリの1つであるFacebookの動向を確認してみると、9日以前はトップ無料ランキングの上位50位以内に入っていなかった。だが10日以降、急激にランキング順位が上がっており、18日には21位にまで達している(図1)。Facebookはスマートフォンの定番アプリであることから元々人気は高いが、既にインストールしているユーザーも多いため、順位を急速に上げるとは考えにくい。それだけに、ランキングアルゴリズムの変更の影響を受けて順位が上昇したと考えられる。
同じタイミングでランキング順位が急上昇したアプリの傾向を見ると、Facebook同様、スマートフォンで“定番”となっており、かつコミュニケーション系のアプリなど、比較的利用頻度が高いものが多いようだ。