写真1●「konashi」
写真1●「konashi」
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 第2回は、前回紹介した「konashi」(写真1)について、konashiとは何か、どのような開発思想で生まれたものなのか、どういうアーキテクチャなのかを解説します。

 konashiは、スマホ・タブレット端末を連携端末として想定したフィジカルコンピューティングのためのツールキットです。具体的な解説の前に、まずは紹介動画をごらんください。

 動画に示した通り、「konashi」はスマホ・タブレットの入出力を無線で拡張可能な、いわゆる「マイコンボード」です。オープンソースとして提供されているJavaScript、Objective-C言語のライブラリによってプログラミングすることで「konashi」を制御することができます。

konashiにはどのような機能があるのか?

 konashiが備える機能の一覧を表1に示します。konashiは、デジタルI/Oを8ポート、アナログI/Oを3ポート備えており、外部機器との通信機能としてUART、I2C通信用のポートを各1ポート備えています。また、デジタルI/Oが出力モードの際はPWMモード(パルス幅変調信号モード)を利用することもできます。特殊な機能としては、konashiとスマホ・タブレット間の受信信号強度(RSSI)を計測する機能が備わっています。

表1●konashiが備える機能の一覧
機 能搭載数備 考
デジタルI/O (PIO)8port
アナログI/O (AIO)3portリファレンス電圧(1.30V)
UART通信1port2400bps、9600bpsをサポート
I2C通信1portデジタルI/Oと兼用
PWM出力8portデジタルI/Oと兼用
RSSI計測機能- 

 それでは、具体的にこれらの機能でどのようなスマホ・タブレット端末と連携するガジェットがつくれるのか、例とともに解説します。