Windows XPとOffice 2003のサポート終了まで、いよいよ8カ月を切った。マイクロソフトは2014年4月9日で、両ソフトに対する公式サポートを終了する。その後は更新プログラムなどが提供されなくなり、セキュリティリスクは確実に高まる。このところサイバー攻撃が激しさを増しているだけに、早急な対策が必要だ。「少しぐらい過ぎても大丈夫では…」といった楽観は、ゆめゆめ許されない。

残された時間はわずか、今すぐ移行に着手を

 Windows XPは2001年、21世紀の幕開けとともに登場した。Windows 2000系OSの持っていた堅牢性や安定性と、9x系OSが持っていた楽しさや手軽さを兼ね備えた点が高く評価され、企業や家庭に広く普及した。その人気が逆にあだとなり、XPから後継OSへの移行は遅々として進んでいない。XPのサポート終了はWindows Vistaが登場した2007年には決まっており、7年もの猶予があったにもかかわらずだ。

 だが、ここにきて、事態は急速に動きつつある。サポート終了まで残り1年を切った2013年4月から、日本マイクロソフトがサポート終了の告知を強化したからだ。同社は併せて、新PC環境への移行に関する情報提供やアップグレードライセンスの購入支援などに取り組んだ。これに呼応する形で、ITベンダー各社もXPからの移行支援サービスを相次いで提供開始した。XPの利用率は下がり始めている。