Windows 7はXPに比べて、セキュリティ機能が強化されている。これらの機能は、ウイルスや不正アクセスから企業ネットワークを守る意味では重要だが、トラブルを引き起こす原因にもなる。

 セキュリティ機能で問題を引き起こす原因の代表格が、「UAC」だ(図1)。UACは、不正なプログラムによる重大な設定変更を防止する機能で、標準設定で有効になっている。しかしこの機能によって、「アプリケーションが起動しない」「ActiveDirectoryなどのログオンスクリプトが実行されない」といったトラブルが起こるケースがある。問題が起こったアプリケーション自体を、UACが有効な環境でも動くように作り替えるのが根本的な解決になるが、なかなかそうもいかない。セキュリティとのトレードオフにはなるが、実際問題が発生してしまったら、UACを無効にするしか事実上選択肢がないことが多い。

図1●UAC機能が有効になっている
図1●UAC機能が有効になっている
UACは、不正なプログラムによる重大な設定変更を防止する機能。しかし、この機能によって、一部のアプリケーションが起動できなくなったり、ログオンスクリプトが実行できなくなったりするトラブルが起こる可能性がある。無効にすることで、解消できる。
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