今日は機械工作メーカーのP社で営業活動です。先日、保守管理システムを納入したばかりですが、担当のF部長に改めて呼ばれたので、D太君とM子さんの2人ですぐに訪問しました。F部長は顧客先との間で何やら悩みを抱えている様子。話を聞いて「M2M」というITキーワードが2人に浮かびましたが、新たなソリューションとして受け入れてもらえるでしょうか…。


D太 先日、稼働しました保守管理システムの調子はいかがですか?

F部長 うん、順調だよ。これもM子さんが社員の疑問にこまめに答えて対応してくれたおかげだよ。

M子 こちらこそ、お世話になりました。

F部長 そっちはいいんだけど、実は新しいアイデアを実行に移せないか、相談したいんだ。

D太 何か問題でも?

F部長 実は顧客に納入した工作機械の稼働状態を、ウチでもモニタリングできないかと思っているんだ。不具合が起こると、修理を依頼する電話が顧客からすぐにかかってくる。なるべく速く対応しているけど、保守担当の社員を手配できないこともある。そのたびに「対応が遅い!」と言われてしまうんだよ。

M子 なぜモニタリングしたいのでしょうか。

F部長 工作機械というのは、いきなり故障が起こるわけじゃない。その前に、故障とはいえないほどの軽微な不具合が生じるものなんだ。いわば故障の予兆だね。

D太 なるほど、そういうものなんですね。

F部長 だから、その予兆をうまくキャッチできれば、故障が発生する前に手を打って、部品を交換してしまえばいい。そうなると、いわば故障を起こさない工作機械を提供できるはずなんだけど。どうかね、夢みたいな話かな。

M子 そんなことはありません!

F部長 (目をキラリとさせて)何かいい手があるのかい。

D太 M2Mを利用しましょう。

イラスト:武本恵美