ソーシャルリスニングという言葉を目にする機会が増えている。2013年7月の参院選では「ネット選挙運動」がついに解禁され、新聞やテレビが競うようにソーシャルリスニングに取り組んだ。

 にもかかわらず、具体的なリスニングの結果や実行する手順、手法については、説明が少ないのが実情である。結局のところ、ソーシャルリスニングで「何ができるのか」「どういうことが分かるのか」、疑問を抱いている人も多いだろう。

 そこでこの特集では、ソーシャルリスニングのスペシャリストであるギックスの田中耕比古氏に、ソーシャルリスニングがいかなるものかを事例を交えて解説してもらう。そのうえで、実際にリスニングを行う際には「何をどのように行えばよいか」について、読者に大まかな手順をつかんでいただく。

 なお、田中氏は日本IBMでソーシャルリスニングを実践してきた同分野の専門家だ。2012年末にはIBMを辞めて独立し、網野知博氏らと共にギックスを設立している(関連記事:IBM辞めたデータ分析の三銃士がビューカードに入り込んで5カ月、何が変わったか社長に聞いた)。

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