ノートパソコンやスマートフォン、タブレットを持ち歩くユーザーにとって、バッテリー切れは常に不安の種だ。ノートパソコンは、軽量で薄型の「Ultrabook」が登場し、モバイル環境で一層使いやすくなってきた。スマートフォンやタブレットは、ソーシャル系のコミュニケーションやゲーム、読書、映画鑑賞など、いろいろな用途で使われている。

 しかし、バッテリー駆動が前提のモバイル環境では、使えば使うほど電力の残量が減り、残りの利用可能な時間が気がかりになる。

図1●ノートパソコンやスマートフォンのバッテリー切れに備える3つの方法
図1●ノートパソコンやスマートフォンのバッテリー切れに備える3つの方法
本体機能だけでも、バッテリーを長時間持たせる対策は可能だ。モバイルバッテリーや電源ケーブルを携帯して充電できるようにしておくという対策もある。
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 せっかく便利な機器を持ち歩いているのに、バッテリー切れを気にして思うように使えないのでは本末転倒。この特集では、ノートパソコンやスマートフォンなどでのバッテリー切れ対策について紹介する。まずは基本的な方法を整理しておこう(図1)。

 第1の方法は、ノートパソコンやスマートフォンなどが内蔵するバッテリーを、長時間利用できるように工夫すること。設定や使い方などだ。

 第2の方法は、いつでも充電できるように、「モバイルバッテリー」を一緒に携帯すること。容量や出力の合った製品を選ぶ必要がある。

 第3の方法は、街中で充電できるように、電源ケーブルなどを携帯すること。ファストフード店やコーヒー店、公共施設などで、電源を使わせてくれるところは多い。

 もちろん、この3つの方法のいずれかを選ぶのではなく、ケースバイケースで組み合わせるのが賢明だ。

 バッテリー切れ対策では、携帯機器用のバッテリーとして広く使われている「リチウムイオン電池」の特性も押さえておきたい。

 バッテリーは消耗品であり、徐々に給電能力は衰えていく。それに伴って、バッテリー駆動で使用できる時間も短くなる。しかし、使い方や管理の仕方次第で、劣化の進行を遅らせることはできる。そうすることで、バッテリーの給電能力をなるべく長期間、高いレベルに維持することが大事だ。

 まずは、リチウムイオン電池の特性を知るところから始めよう。