秋に向けて、ネットワークスペシャリスト試験の準備を始めた方もいらっしゃることでしょう。試験の準備をするためには、試験傾向をしっかりと把握することが重要です。そこで、ネットワークスペシャリスト試験の試験傾向を分析して、効果的な対策方法についてまとめます。

■午前I/午前IIの傾向と対策

概要

 ネットワークスペシャリストの午前試験は、午前Iと午前IIにわかれています。試験の時間、出題形式、問題数を下記の表にまとめています。

表1●午前I/午前IIの概要
  試験時間 出題形式 問題数
午前I 50分 多肢選択式(四肢択一) 30問
午前II 40分 多肢選択式(四肢択一) 25問

 午前Iの試験問題は、ネットワークスペシャリスト以外の高度試験と共通の問題です。出題される内容は、ネットワーク技術に限らずデータベース、プログラミング、プロジェクト管理などIT技術全般にわたります。

 午前II試験で出題される問題内容は、ネットワーク技術に絞られています。LAN、WAN、TCP/IPの各種プロトコル、IPルーティング、IPアドレス、ネットワークセキュリティなどの幅広いネットワーク技術に関する問題が出題されます。

傾向と対策

 午前I/午前IIは、ともに非常に幅広い範囲から出題されます。このような幅広い範囲をすべて網羅して勉強することはとても大変で、現実的ではありません。午前I/午前IIでは、過去に出題された問題が、選択肢まで含めてまったく同じ内容で出題されることがよくあります。  そのため、午前I/午前IIの対策として最も効率的なのは過去問題です。過去3~4年分程度の午前問題を繰り返して、暗記するぐらいまでになれば、午前I/午前IIで十分に合格レベルに到達することができます。ネットワークスペシャリスト試験では、午後I/午後II問題で合格水準の解答ができるようになることが一番重要です。午前問題の対策にはあまり時間をかけず、移動時間などのすき間時間を使うようにして、午後問題の対策に時間を有効に活用するとよいでしょう。