<オープンデータ賞>データシティ鯖江アプリ 作者:株式会社jig.jp

 自治体などが保有するいわゆる「ビッグデータ」を公開して、サードパーティがそれを利用する動きを盛り上げてほしいとの期待を込めて、特別に設けられた予定になかった賞が「オープンデータ賞」だ。受賞したのは、株式会社jig.jpの「データシティ鯖江アプリ」。受賞するには、当然ながらビッグデータを保有する自治体の協力がなければならない。福井県鯖江市は、市が管理しているさまざまなデータをオープン化して提供していることで知られ、そんな鯖江市の協力のもとに開発されたアプリといえる。

写真●データシティ鯖江アプリ
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 本アプリはひとつの機能を提供するのではなく、鯖江市が公開しているオープンデータを元にした複数のアプリを収録している。「生活に根ざしたアプリを創りたい」という作者の想いから、生活の場である鯖江市を舞台にしたいくつものアプリが開発されたのだ。

 たとえば「鯖江の消火栓」では、地図上に鯖江市内の約2600カ所の消火栓の位置を表示してくれる。GPS機能を使えば、自分の家や今いる場所の近くにある消火栓も探し出すことができる。

 また、地方議員のリストを確認するアプリもある。さらに、子供に関連する施設などを一覧表示できるアプリなども用意されている。市営バスである「つつじバス」については、時刻表や路線図はもちろん、「どの路線のバス」が「今どこを走っているか」までをチェックすることが可能だ。ひとつひとつのアプリは、シンプルで使いやすく、「こんなアプリがあれば自分の暮らしの場がもっと便利になる」というものばかりだ。

写真●鯖江の消火栓
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写真●つつじバスモニター
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写真●鯖江積雪量統計
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写真●さばえ検定
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 アプリとしての完成度や使い勝手などはもちろん、オープンデータに対する鯖江市の意欲的な取り組みも評価された結果といえるだろう。