
Linuxでコマンドの使い方を学ぶ「日経Linuxコマンド教室」で教える水口先生。授業が終わったところで、すかさず生徒たちから質問が飛んでくる。今日は、かにゃんが外出中に自宅のファイルを安全に転送する方法を尋ねてきた。
水口 今日の授業はここまでにするよ!これから夏祭りの花火を見にいくから早く帰るよ。
かにゃん え?いいなぁ。わたがし食べたーい!私も浴衣着てお祭り行きたいけど、まだまだLinuxを学びたいので、残って勉強します!
水口 良い心掛けだね。じゃあ頑張って!
かにゃん はーい。いやちょっと待ってください! 外出中にファイルを編集したいことがあるのですが、自宅のPCと外出先のPCの間でファイルをやり取りするためには、どうすればよいですか?
水口 そういうときは、ネットワークを経由してファイルを転送すればいいんだ。早速やってみよう!Ubuntuでコマンドを操作するには、左上の「Dashホーム」をクリックしよう。現れた検索窓に「端末」と入力すると、端末のアイコンが出てくるので、それをクリックして起動させてね。

水口 ファイル転送の一般的な方法は「FTP」を利用することだね。ftpコマンドを指定して実行する。
かにゃん ftpって聞いたことある。
水口 FTPは通信路が暗号化されないのでファイルの内容を読み取られる危険がある。これを避けるには暗号化技術を使う。sftpコマンドを実行すれば、通信経路を暗号化できて盗聴される危険が少なくなるよ。
かにゃん どう使うんですか?
水口 引数にリモートPC名かIPアドレスを指定して実行する。
$ sftp remote-pc 

水口 するとローカルPCのユーザーでログインすることになる。パスワードが要求されるので、リモートPCのユーザーのパスワードを入れる。
$ sftp remote-pc
password :
sftp >
かにゃん パスワード入力後、プロンプトが「sftp>」になっちゃっいましたけど正しいですか?