梅雨の晴れ間となった2012年6月27日夜、Androidアプリの開発コンテスト「Android Application Award(A3、エーキューブ) 2013」の決勝プレゼンテーションと表彰式が、東京・恵比寿の会場で開催された。

 360度の大型モニターで囲まれた会場内には、招待者や関係者など100人近くが集まり、各賞の表彰や決勝プレゼンテーションを見守った。特別審査員の吉木りささんも登壇。その模様はUstream.tvでリアルタイム配信され、多くの視聴者が来場者とともに、ステージ上で繰り広げられる熱いパフォーマンスと最終選考の行方に見入った。

写真●A3 2013表彰式&決勝プレゼン会場
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 A3 2013は、Androidを活用したWebサービスとアプリケーションの発展を目的に、そのアイデアや実装を競うコンテストだ。4回目となる今回は、「日本から世界へ! つながる地域へ!」をテーマに広く作品を募集。多数の応募作品の中から「大賞」「優秀賞」「グローバル賞」「ローカル賞」をはじめ、NFC(Near Field Communication)を活用したアプリに贈られる「NFC賞」などバラエティ豊かな各賞が用意され、全16作品がノミネートされた。また、協賛のソニーモバイルコミュニケーションズ、Open Embedded Software Foundation、アドビ システムズからは、開発者を支援するための副賞も用意された。

 本コンテスト最大の特徴といえるのが、会場で行われる決勝プレゼンテーションだ。今回は優秀賞4作品とグローバル賞1作品の計5作品が大賞候補としてエントリーされ、審査員の前で、各作品の作者が作品に込めた思いや工夫したポイントなどをアピール。審査員は事前の審査内容を踏まえつつも、直前の「プレゼンの内容も加味して」審査を行い、会場で大賞が発表されるという流れになっている。

 大賞が決定する瞬間をリアルタイムで共有できるこの審査方式は、震災復興の支援をテーマとしたA3の特別版「A3 Together」(2011年秋開催)で初めて導入されたものだが、すでにA3の代名詞となったようだ。

モバイルサービスのさらなる進化を - 主催者が語るA3への思い

 表彰式は、大型モニターに無数のアイコンが紙吹雪のように舞う映像が映し出される中、DJ Oni氏の音楽とともに始まった。

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写真●A3 2013表彰式&決勝プレゼンのオープニングムービー
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 賞の発表に先立って、まずは日経BP社のITpro 中村建助 編集長が主催者を代表して挨拶した。中村編集長は、A3について、「iモードの登場以来日本が先行してきたモバイル分野のサービスをスマートフォンの時代にさらに進化させたいという強い思い、また、開発者には日本だけでなく世界でもチャンスをつかんでほしいという願いが結集したコンテストである」と力強く紹介。今回の表彰式やその後の懇親会で、「開発者が互いに交流を深め、新たな発見に繋げて欲しい」と語り、挨拶を締めくくった。

写真●ITpro 中村建助 編集長
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 続いて、審査員の紹介が行われた。審査員は、日本Androidの会 丸山 不二夫氏、ウォーターデザイン取締役 坂井直樹氏、表彰式は都合により欠席となったGoogle API Expert (Android) 安生 真氏、ソニーモバイルコミュニケーションズ 金子 克之氏の4名。審査に立ち会った日経BP社 ITproの菊池隆裕 編集プロデューサーは、「今回は、例年なくレベルが高く、審査がとても難しかった」と評した。

写真●審査員の日本Androidの会 丸山 不二夫氏(左)、ウォーターデザイン取締役 坂井直樹氏(中央)、ソニーモバイルコミュニケーションズ 金子 克之氏(右)
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写真●日経BP社 ITproの菊池隆裕 編集プロデューサー(右)
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