「こんなものを作ってもムダだ、と諦めかけたこともあった。でも、自分が作りたいものを作った」(まつもとゆきひろ氏)---2013年5月30日から6月1日にかけ、「RubyKaigi 2013」が開催された。基調講演ではまつもとゆきひろ氏が、Rubyが生まれるまでの“危機”と、それをどう乗り越えたかを語った。

写真●RubyKaigi 2013
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 「RubyKaigi」は、日本のRubyコミュニティが2006年から開催しているイベント。2012年は休止したため、2年ぶりの開催となる。チケットはあっとう間に売り切れる人気。「580人の参加者のうち、100人以上が海外からの参加」(RubyKaigi実行委員長 角谷信太郎氏)という国際イベントとなった。

写真●RubyKaigi実行委員長 角谷信太郎氏
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 日本Rubyの会 会長の高橋征義氏は「Rubyの歴史」と題し、Rubyが生まれてから現在までを振り返った。Rubyが生まれた(Rubyという名前がついた)のが20年前の1993年3月24日。インターネットでの公開、最初の書籍、初の英語の書籍、米国でのRuby Conferenceの開催、Ruby on Railsの登場、日本でのRubyKaigiの開催、Rubyの国際標準化、mrubyの誕生など、20年の足跡をたどった。「このRubyKaigiにはRubyの歴史を作った人たちが来ている。これからの歴史はみんなで作っていく。ここに来ているあなたも歴史の一員です」(高橋氏)。

写真●日本Rubyの会 会長 高橋征義氏
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