みずほフィナンシャルグループ(FG)傘下のみずほ銀行とみずほコーポレート銀行が2013年6月29日と30日の2日間、ATMなどオンラインサービスを休止する。7月1日の両行合併に伴う切り替え作業のためだ。今回は勘定系システムなどシステム面の統合は行わないため、預金者など利用者にとっての影響はごくわずかになりそうだ。
既に両行は、2012年4月から営業部門や管理部門を統合するなど「実質ワンバンク体制」をスタートしている。7月1日付けで法人としても一つになることで、2016年3月末に予定する勘定系などのシステム統合に向けた取り組みを加速する。
7月1日付けの合併では、みずほコーポレート銀行が吸収合併存続会社だが、同行は同日付で商号を「みずほ銀行」に変更するほか、新しいみずほ銀行の銀行コードも現在のみずほ銀行と同じ「0001」となる。現在のみずほ銀行の利用者にとっては、ほぼ影響がない。
現在のみずほコーポレート銀行の一部店舗では、店名が変更される。ただし店番号の変更はない。現在のみずほコーポレート銀行の口座へ振り込みを行う場合は、「銀行名」「銀行コード」のほか、一部店舗の「店名」を変更する必要がある。
新しいみずほ銀行では当面、旧行のシステムを継続利用する。みずほ銀行、みずほコーポレート銀行、みずほ信託銀行のシステムを統合した次期システムには、2016年3月末に移行する予定。次期システムの開発は、既にスタートしている。
緊急特集:みずほ復活への再挑戦
2011年3月に発生したシステム障害の全貌
障害発生後の組織・ITガバナンスの立て直し
- みずほ銀システム障害、頭取とシステム担当役員が引責辞任(2011年5月)
- みずほ、システム障害の再発防止策を公表(同5月)
- みずほ銀行の新CIO、みずほ情報総研の福沢副社長に(同6月)
- みずほFG、主要2行の統合は2013年上期を目指す(同9月)
- みずほFGがワンバンク化を正式決定、人員を3000人削減(同11月)
- みずほ、CIOの権限を強化 システムに先駆け組織と業務を統合へ(2012年2月)
金融庁の対応
- 金融庁、みずほ銀とみずほFGに業務改善命令(2011年5月)
- 第二のみずほ銀を防げ 金融庁がシステムリスク監視を強化(同9月)
- 金融庁が金融検査マニュアルを改訂、みずほ銀行システム障害の教訓を盛り込む(2012年6月)
- みずほ銀行への金融庁の業務改善命令が解除(同9月)