写真1●JBグループ 佳報(上海)信息技術の陳家駒氏
写真1●JBグループ 佳報(上海)信息技術の陳家駒氏
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写真2●JBグループ 捷報(大連)信息技術の李永喜氏
写真2●JBグループ 捷報(大連)信息技術の李永喜氏
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 中国政府と遼寧省、大連市などが主催する中国最大規模のITサービス関連イベント「China International Software and Information Service Fair(CISIS)2013」で、日中IT企業の「合作」をテーマにしたセミナーが2013年6月21日に開催された。

 同セミナーではJBグループの中国現地法人が、「IBM Power Systems」を月額課金で貸し出すサービスについて解説した(写真1写真2)。

 JBグループは08年に大連拠点を、09年に上海拠点を立ち上げ、生産管理ソフトウエアの販売などを手掛けていた。13年からは、大連に構えたデータセンターからIBM Power Systemsを月額課金で貸し出すホスティングサービスを始めた(写真3写真4)。

 これまでAS/400などのオフコンを使い続けてきた日系企業のほか、業務ソフトウエアを開発する中国企業が開発環境として利用する事例が多いという。

写真3●大連で提供する「IBM Power Systems」のホスティングサービス
写真3●大連で提供する「IBM Power Systems」のホスティングサービス
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写真4●「IBM Power Systems」のホスティングサービスの価格体系
写真4●「IBM Power Systems」のホスティングサービスの価格体系
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 JBグループ 捷報(大連)信息技術の李永喜氏は講演で、このホスティングサービスを使ってスタンバイ環境を設置する「BCPクラウド」の事例を紹介した(写真5)。Power Systems上に構築した基幹業務システムの本番系をオンプレミスで持ち、待機系をデータセンター上に確保する構成である。これにより「地震や大火災といった予期せぬ災害が起きても、中国での業務を継続できる」(李氏)としている。

 JBグループは、CISIS 2013の展示会場にブースを出し、中国市場向けサービスや製品を紹介していた(写真6)。

写真5●大連データセンターを使うバックアップの事例
写真5●大連データセンターを使うバックアップの事例
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写真6●JBグループのブースでは3Dプリンターに人だかりができ関心が高かった
写真6●JBグループのブースでは3Dプリンターに人だかりができ関心が高かった
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 同社の生産管理ソフトウエア「R-PiCS」は、既に中国で数社の導入実績があるという。生産管理ソフトは国による違いが比較的少ない分野で、「日本向けの構成でそのまま動いている例もある」(ブース説明員)。BIツール「WebReport」も同じく数社に導入済みだが「中国ではデータ分析というよりも、帳票出力の用途に強いニーズがある」(同説明員)とのことだ。

 このほか、同社は業務用3Dプリンター「ProJet」を2013年度中に中国で販売することを目指しており、出力した部品や説明ビデオを公開していた。