BroadR-Reachに対抗するのが、OBD用途向け物理層LSIを手掛けるMarvell社やMicrel社だ。両社はそれぞれ、OBD用途での実 績を武器に、カメラ・システムや情報系への適用拡大を目指している。「欧州車メーカーを中心にOBD用途で数百万個の出荷実績がある」(マイクレル・セミ コンダクタ・ジャパン)と胸を張る。

 加えて、IEEE標準のEthernetをベースしている点も特徴にうたう。Marvell社とMicrel社は共に「標準品なので安価に済む」とする。

 OBD用途から情報系など、さらなる用途拡大に向けて、Marvell社とMicrel社はそれぞれ、UTPで100Mビット/秒の伝送を実現できる物理層LSIの開発に取り組んでいる。例えばMicrel社は、2012年内の製品化を目標にしている。Marvell社も試作済みで、「ある大手サプライヤーで評価中」(同社)という。

(続く)