新入社員に現場の仕事を理解させ、実務への実感を持たせることを目的として「職場にヒアリングに行く」活動をさせている企業があります。何社かで耳にしたので、あちこちでなされているのかもしれません。

 ある企業では新入社員研修の一環として、数人の新人ごとにチームを組み、「今後配属される可能性のある部署」へ訪問させているそうです。訪問する部署はあらかじめ決まっていますが、訪問前に新人が電話またはメールで訪問予定先の誰かに「訪問したい旨」を伝え、アポの日時を確定します。

 訪問時には、新人たちは現場の先輩から「その部署でどのような仕事をしているのか」「どんなクライアントがいるのか」「先輩たちが日常、どのように過ごしているのか」「どんな苦労があるか」「仕事の楽しさは何か」「仕事に対する思いは」などをヒアリングします。他の部署をヒアリングしたチーム同士で、ヒアリング結果をプレゼンテーションし合う場も設けているそうです。

 こういった「職場の先輩へのヒアリング」にはいくつかのメリットがあります。