MicrosoftがSurface RTを1万円値下げすることを発表した。7月14日までの期間限定であるが、その価格戦略の発表会ではiPadなどのタブレットとの価格差を強烈にアピールしたこの日の、日本マイクロソフトの樋口泰行代表執行役は、まるで、ジャパネットたかたの高田社長のテレビショッピングさながらだった。
Surfaceについては、先日、Pro版が発売されたばかりだ。Pro版は通常のインテルアーキテクチャをもつパソコンそのものなので、ハードウェア的に特筆すべきことは何もないが、RTはARMアーキテクチャ上のWindows 8で、従来のクラッシックデスクトップアプリは使えない。ストアアプリについては同等だが、一般的なデスクトップアプリはプリインストールされているOfficeだけだといっていいだろう。
もちろん、それがかえって安全だと考える管理者もいるはずだ。企業ではエンドユーザーに好き勝手にアプリを入れられないように、なんらかの制限を加えているのが普通だが、それをかいくぐってしまうユーザーもいるかもしれない。だが、RT機なら、とにかくバイナリーレベルで互換がないので、まず安心していられる。
Win 8.1がそろそろ登場、でも気になるのはXPの終了では
ただし、RT機のWindows 8は、Windows 8 Pro相当ではない。つまり、ドメインに参加させるなどして、従来から慣れ親しんできた管理方法をとることができないことだけは基礎知識として知っておこう。
Windows 8関連の話題としては、来週、米サンフランシスコにおいて開発者向けのカンファレンスMicrosoft Buildが開催される。そこで、いよいよWindows 8.1のプレビューが公開される予定になっている。また新しいWindowsのスタートだ。
というわけで、Windows 8のリリース後から開始したこの連載も、今回でいったん区切りをつけることにしたい。企業系のIT担当者的には、これからWindows XPやOffice 2003のサポートが終了し、今後のことを真剣に考えなければならないタイミングだ。来年には消費税の値上げもある。悩む要素はたくさんある。
そんな中、ITproで「カウントダウンWindows XP」的な話題をお届けする企画を検討中だ。ぜひ、ご期待いただきたい。
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フリーランスライター