リーマン・ショック後、要員や販売管理費などのコスト低減に努めてきたIT業界が、ようやく動き出そうとしている。好調だった13年3月期決算をばねに攻めの投資に転じることが、今後の成長を左右するからだ。

 狙いは「4つの企業力」強化にある。たとえば、自らIT投資を実践し、「ワークスタイル変革」を推進したり、受託開発とは異なる自前ビジネスの強化を目指して「人材教育」を進めたりする企業がある。組織運営や事業オペレーションの「効率化」に費用を投じるケースや、「開発の自動化」に投資する企業も出てきている。各企業に取材し、IT業界が進もうとしている新たな方向性を示してみた。

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