オープンソースのオフィスソフトウエア「LibreOffice」。国内での普及を支えているのがLibreOffice日本語チームだ。主役はユーザーの皆さんであり、誰でもイベントなどを企画できるし、参加もできるとチームは呼びかける。

(聞き手は高橋 信頼=ITpro


写真●LibreOffice日本語チーム
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LibreOffice日本語チームは何人くらいで、どのような活動を行っているのですか。

 チームのメンバーは Wiki ページで公開していますが、2013年4月頭の時点で16人です。

 そもそものチームの趣旨はチームのミッションに謳われていますが:

  • LibreOffice の日本語ローカリゼーションのための活動を率先し、LibreOffice の日本語ユーザーの利益になるようにその活動を促進すること。
  • LibreOffice についての日本語の情報を提供し、日本語を母語とする方に向けて LibreOffice の普及を促進すること。
  • The Document Foundation のミッションに賛同しその活動に協力し、日本語の Native Language Team としての役割を担うこと。

 ということで、無料で自由なオフィスソフト*1、LibreOfficeについて、基本的には

「エンドユーザーを含めたコミュニティの皆さんが一人でもハッピーになれるように、主に言語の壁を乗り越える活動の促進をしている」

ということです。そのために翻訳や、各地でイベントの主催やオープンソースカンファレンス(OSC)への出展などを行っています。

*1 なお、LibreOffice自体は無料で配布されていますが、これは「再配布の自由」から必然的に「配布をする行為からお金を取る理由がない」というだけであり、例えば教育(セミナーなど)やサポートを有償で行うビジネスはむしろ推奨されています。The Document Foundation には認定サポートベンダーの仕組みもあり、TDFお墨付きでサポートビジネスを行うことも可能です。

 ここで強調しておきたいのは、私たちのミッションは「促進」であって、いわば下支え、ユーザーの皆さんが主体的になにかしたい、ということのお手伝いをすることです。

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 例えばUIやヘルプ、Wikiページといったコンテンツの翻訳は、日本語チームのメンバーでなくても誰でも自由に参加できます。私たちはその活動をやりやすくするための道筋を整理したり、必要ならガイドをしたりするのが役割です。

 また各種イベントも「自分の地元でやってみたい」ということなら、どうぞご自由にたちあげてください。メンバーでなければイベントを主催してはいけないという決まりはありません。ただ、そのときに必要なら申し出ていただければ、さまざまなスタイルでの援助をしたいと考えています。