ミャンマーの通信事情を実体験で探るため、ホテルでインターネット接続を試してみた。

 テストした場所はミャンマー南部にある都市、バカンである。ここはカンボジアの「アンコールワット」などとともに「世界3大仏教遺跡」といわれており、筆者はたまたま、日系資本が運営する比較的ハイグレードなホテルに宿泊できた。ミャンマーの一般的な通信環境より恵まれた状況といえるので、必ずしもミャンマー全体を代表する場所ではないが、ここの状況が悪ければ、あとは推して知るべしだろう。

 ミャンマーの第一印象はとにかく蒸し暑く、今年は特に暑いそうだが、夕方にもかかわらず気温は40℃で、湿度もかなりあった。筆者の部屋はハイグレードのホテルながら、エアコンや冷蔵庫が古く、酷使されている感じだった。こんな状況なので期待してはいなかったが、やはり部屋には有線LANや無線LANといった通信サービスはなかった。

写真1●ホテルのロビーにあった無線アクセスポイント
写真1●ホテルのロビーにあった無線アクセスポイント

 インターネットを快適に使うには、ホテルのロビーに行くしかなかった。ここには無線LANのアクセスポイントがあったからだ(写真1)。

 実際、ロビーには数人の宿泊客がスマートフォンやタブレットを使っていた。筆者も接続してみたが、アクセスポイントの性能のためか、ユーザー数でスピードが大きく左右された。10人を超えるとほとんど使えない状況だった。人数が少ないと非常に速く、アクセス制限もないようで、FacebookやTwitterの利用も問題なかった。