「ギガバイ子」ちゃんをご存知だろうか。
マザーボードやグラフィックスボードを販売する日本ギガバイトのマスコットキャラクターだ。ギガバイ子ちゃんは同社の製品に宿る“サポート仙女”で、パーツの数だけ存在する。社名を冠した直球過ぎるネーミングも相まって人気が高まった。
CPUやマザーボードといったパーツを自分で選んで組み立てる自作PCの世界では、パーツに親しみを持たせるきっかけとして、この4~5年、さまざまなマスコットキャラクターが増えている。
これらは「萌えキャラ」と呼ばれ、メーカーや代理店のカタログに登場したり、関連グッズなども作られたりしている。例えば、DSP版Windows 7の販促キャラ「窓辺ななみ」などが有名だ(ただし日本マイクロソフトは「非公認」としている)。
ギガバイ子ちゃんは、本格的にキャラクターを設定して、販売促進に積極的に活用した点で先駆け的存在と言える。
彼女をデザインしたのが、漫画家のるかぽんさん。漫画の原稿は全工程を自作PCで処理するという、生粋の自作PC派だ。
るかぽんさんが最初に買ったWindows PCはIBM製だったが「当時、Photoshopがサクサク動かなくて困りました。CPUアクセラレーターを追加してもダメ。メーカー製PCは変更できる箇所が限られてイライラしました」。
「そうこうしているうちに、自作の道に進んでいました」と自作PCにこだわる理由を語る。
るかぽんさんの父親は、電子工学の先生。「むき出しの基板や大量のねじに囲まれて育ったので、電子機器の組み立てやパーツに対する苦手意識はもともとありません」。
メモリーなどのパーツを購入する際は、チップの種別まで気にして選んでいる。
「PCといえばやっぱり自作。私は生涯、自作派です!」。
今後も自作PCとユーザーとの距離を縮める親しみやすい作品を数多く手がけてくれるだろう。
日経WinPC