連載最終回は、まとめとしてこれだけはやっておきたいという対策について説明していきます。一部、繰り返しになる内容もありますが、ソーシャルメディアの担当者が確認すべき点を整理しました。

企業として、これだけはやっておきたい対策

 ここまでソーシャルメディアにおける様々なリスクや対策を挙げてきましたが、多くのリスクとその対策があり、どこから手を付けたらよいか、日常的にどのような対策をしておくべきか、難しいと思われます。

 そこで、これだけはやっておきたいという対策をリストとしてあげておきます。

<企業におけるソーシャルメディアのセキュリティ これだけはやっておきたいチェックリスト>

利用するソーシャルメディア機能や特徴の理解
適切なセキュリティ設定と定期的なチェック(特にアカウント管理)
利用するソーシャルメディアの機能の変更やリスクに関する情報収集と対応
コンプライアンス要件(利用規約や慣行を含む)の十分な理解と遵守とチェック
(セキュリティを考慮した)ソーシャルメディア運用体制の確立
ソーシャルメディアガイドラインの策定と周知
ソーシャルメディアの運用とセキュリティに関する社員の教育
利用する機器(PC、スマートフォンなど)の管理

 まず、利用するソーシャルメディア機能や特徴を理解することが必要です。理解していない機能を使いこなすことは不可能です。そして、機能を理解した上で、適切な設定(特にアカウント)をして、それを定期的にチェックするようにしましょう。

 ただし、ソーシャルメディアは頻繁に機能の追加やインターフェイスの変更などがあります。そのような変化に対応できるようにしておくことも重要です。

 コンプライアンス要件を十分に理解し、それを遵守することも重要です。利用規約の違反などで、公式アカウントやアプリが強制的に停止され、業務まで停止するような事態に陥ったり、炎上などのトラブルを引き起こしたりすることで、企業のブランドやイメージが損なわれないようにしましょう。