写真●Windows 8のストアアプリでSkyDriveにアクセスしたところ
写真●Windows 8のストアアプリでSkyDriveにアクセスしたところ
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 MicrosoftがWindows 8.1についての情報を少しずつ公開し始めた。詳細は、6月下旬に米・サンフランシスコで開催される開発者向け会議「Build」でのお披露目となるようだが、そのタイミングでプレビュー版も公開されるそうだ。

 うれしいニュースとして、SkyDriveがWindows本体に統合されることがある。SkyDriveはMicrosoftのクラウドストレージサービスで、現在はウェブでのアクセスのほかに、ストアアプリ、そして、デスクトップアプリ、Androidアプリ、iOSアプリなどが提供されている。

 デスクトップアプリはシステムに常駐し、ローカルストレージとの間で同期をとる。つまり、パソコンに電源を入れて置いておけば、クラウドとローカル双方のストレージ内容が同一に保たれるわけだ。SkyDriveがWindows本体に統合されることで、今後はパソコンがスリープ中でも、インテルの第四世代CoreプロセッサでサポートされるConnected Standbyなどを使って同期が行われる可能性がある。ただ、当初からWindows本体のサービスとして提供されているインデックスサービスなどは、パソコンのスリープ中には止まってしまう仕様なので、とにかく蓋をあけてみないことには、その詳細は分からない。

IE11は強力なマルチデバイス対応に

 Windows 8.1のリリースで、Microsoftは、マルチデバイスを従来よりもずっと強く意識するようになる。新しいブラウザIE11では、他のデバイスで開いているタブを、その場で別のデバイスで開いたりもできるようになるようだ。

 デスクトップパソコン、ノートパソコン、タブレットという3種類のデバイスすべてでWindows 8.1を使えば、かなりの便利が手に入るようになるわけだ。もっとも、今も、GoogleのChromeを使えば、これら3種類のデバイスに加えてAndroidスマホやiOSデバイスでも同様のことができる。8.1は、ようやく時代に追いついたといえるだろう。ただ、8.0のRTMから1年未満で新機能を提供するスピード感はここのところのMicrosoftにはなかったものだ。

山田 祥平(やまだ しょうへい)
フリーランスライター
1980年代、NEC PC-9800シリーズ全盛のころからパーソナルコンピューティング関連について積極的に各紙誌に寄稿。Twitterアカウントは @syohei