今週、KDDI(au)のLTEデータ通信が利用できない、または利用しづらくなるというトラブルが2日連続で発生した。

 2013年5月29日には、午前5時20分から、東京都、神奈川県、山梨県の一部地域でLTEデータ通信がつながりにくくなるトラブルが発生。このトラブルは同日午後11時13分に復旧したものの、翌30日の午後1時4分には再びLTEデータ通信サービスがつながりにくくなった。

 KDDIは5月31日未明、トラブルは30日午後11時50分に復旧したと発表した。

昨年末から年初にもLTE通信でトラブル

 KDDIでは昨年末から、データ通信サービスやEメールサービスでトラブルが連続して発生している。

 2012年12月31日と2013年1月2日には、LTE対応端末でパケット通信を利用しづらい事態が発生。このときは、今週のトラブルとは現象が異なり、LTEデータ通信だけでなく3Gデータ通信もつながりにくくなった(3Gだけの対応機種は障害の対象外)。

 トラブルの原因は携帯網の設計ミスやトラブル発生時の対応ミス。のちにKDDIは、問題点を解決するとともに設備を増強し、14倍程度のトラフィックに耐えられるようにしたと発表した。

今度はiPhoneとiPadのEメール送受信でトラブル

 ところが今度は、2013年4月16日から19日にかけて、iPhoneとiPad向けのEメールリアルタイム送受信システムが長時間にわたって利用できなくなるというトラブルが発生した。

 トラブルのきっかけは認証サーバー群のバージョンアップ。作業手順書の記載ミスにより誤った操作をしてしまい、ユーザー情報の一部が壊れてユーザーの認証にエラーが生じた。これをきっかけとして、一部、ハードウエア障害を併発したためにサーバーの過負荷を招き、約288万人がサービスを利用できなくなるという大規模トラブルに発展した。

 その後KDDIは、復旧手順を見直すことや新たなツールの導入、サーバーやストレージの増強などの対策を発表している。