日本での発売も決定したSurface Pro
日本での発売も決定したSurface Pro
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 「Surface Pro」は、米Microsoft独自のタブレット「Surface」シリーズとして2機種目となる最新モデルだ。2012年6月の発表後、2013年2月には米国とカナダで発売。4月には24カ国・地域での発売が決定した。そして5月29日、いよいよ日本での発売が決定し、6月7日に発売となる(関連記事:日本MSが「Surface Pro」を6月7日に発売、世界初256GBモデルも投入)。

 前モデル「Surface RT」と異なり、Surface ProはCore i5プロセッサとWindows 8 Proを搭載する、x86アーキテクチャのタブレットPCだ。キックスタンドや2種類のカバー型キーボードといった特徴はそのままに、新たにペン入力にも対応した。従来のWindows対応ソフトウエア資産や周辺機器群を思う存分活用できる、「本命」のタブレットPCに仕上がっていることが期待できる。

 今回はこのSurface Proを詳しくレビューしてみたい。

日本版は128GBと256GBの2モデル構成

 今回評価するSurface Proについて、日本版はまだ入手できないため、64GB版の海外モデルとなる。SSDの容量を除けば、ハードウエアは日本版と同様だ。詳しい仕様はマイクロソフトのWebサイトを参照されたい。

CPU:Intel Core i5-3317U 1.7GHz
メモリー:4GB
ストレージ:64GB
GPU:Intel HD Graphics 4000
ディスプレイ:10.6インチ・フルHD (1920×1080ドット)
OS:Windows 8 Pro (64ビット)

 Surface Proの外観はSurface RTとよく似ているが、プロセッサのアーキテクチャが異なることもあり、スペックは大きく異なる。プロセッサは現行の第3世代Core i5プロセッサ、メモリーは4GBを搭載する。SSDの容量について、海外版では64GBと128GBの2モデル構成だが、日本版では128GBと256GBの2モデルが用意される。

 一般的なPCと同じく、ストレージ容量の一部はWindowsやプリインストールソフトのファイルが占めている。特に64GBモデルでは、海外でのSurface Pro発売時に空き領域の少なさが話題となった。しかし日本マイクロソフトによれば、日本版の128GBモデルは約89GB、256GBモデルは約208GBの空き領域があるという。タブレットPCとして、十分に余裕があると言ってよいだろう。

 日本版の独自要素として「Office Home and Business 2013」を標準搭載する。Surface RTにもOfficeは搭載されていたが、Surface Proではデスクトップ版のOutlookも使用できる点が異なる。

 ペン入力用のペンは標準で付属する。さらにオプションとしても販売されているので、必要に応じて追加購入できる。Surface RT同様、3G/LTE通信のオプションは用意されていない。

 価格については128GB版が9万9800円、256GB版が11万9800円となっている。Officeの搭載を考慮すると、海外版を円換算した価格に比べて2割ほど割安な設定だ。日本マイクロソフトによれば、1ドル80円の為替レートで価格を決めたためであるという。

 他のCoreプロセッサ搭載タブレットと比べてみよう。日本エイサーが5月31日に発売する「ICONIA W700-2」は、Core i3プロセッサ、128GB SSD、11.6型フルHDディスプレイを搭載して、想定価格が9万円前後。Officeを別途購入すると、およそ11万5000円となる。レノボ・ジャパンのThinkPad Helixも、高機能なキーボードドックが付属するものの、最小構成は約16万円と高い。

 たしかに安価なAndroidタブレットなどと比較すれば割高に感じるが、Surface ProはOfficeを搭載した、フルスペックのキーボード着脱式PCとして考えるべきだろう。これらの要素を総合すると、Surface Proの価格は十分に魅力的といえる。