公共情報コモンズが中期的運営方針、伝える情報や参加メディア企業の拡大など

2013/05/31
田中 正晴=日経ニューメディア (筆者執筆記事一覧
出典:日経ニューメディア 2013年4月15日号pp.11-12
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

 一般財団法人のマルチメディア振興センターはこのほど、「公共情報コモンズ」の中期的運営方針を策定した(資料はこちら(pdfファイル))。

 公共情報コモンズは、自治体などが発信する安心・安全の関連情報などについて、情報発信者と情報伝達者(各種メディア企業)をつなぐ情報流通基盤として、同センターが実サービスを2011年6月に開始していた。従来のFAXなどによるメディア企業への情報伝達と異なり、自治体が1回情報入力すると各種メディアに情報が伝わるのが利点である。

 今回の中期的な運営方針は、今後3年程度をみて、「どのような利用者を対象に、何をどのように提供していくのか」についての方向性を示したもの。2013年3月23日開催の運営諮問委員会で承認され、その後にホームページでその内容を公表した。この内容について、同センターに取材した。

3年間でほぼすべての都道府県参加を目指す

 公表された運営方針では、情報発信者については都道府県レベルでは2013年度中に過半数、2014年度中に3/4、2015年度中にほぼすべてとする目標を掲げた。2013年の数値は現在の都道府県の動向をベースにした見込みであり、14年と15年は目標値という位置づけだ。

 自治体による情報入力については、コモンズエディターが用意されており、これを利用するとコストはかからない。しかし、災害時にこれを使って入力を求めることはなかなか現実的ではないという。

 一方、地域によって異なるものの、多くの都道府県では、災害発生時に「避難勧告が出た」といった内容を市町村から都道府県に報告するための防災情報システムが導入され、稼動している。ここで入力される情報がそのまま自動的に公共情報コモンズにも入力される形になると、各自治体側の入力負荷は増えずに、コモンズに参加できることになる。また情報伝達者(メディア企業)やその利用者の立場にたつと、市町村単位での参加だと、コモンズに入っていないから情報がないのか、災害が発生したのか判別がつかないため、ある程度面の単位で利用できるほうが利便性が上がる。

 こうしたことから、都道府県が参加する場合は、域内の各市町村からの避難情報が発信されることが必要としている。また市町村から公共情報コモンズへの避難情報の発信については、二重入力回避の観点からも都道府県に当該情報を集約するシステムが存在する場合には、そのシステムを経由して接続することを原則すると明記した。

 今年に入ってからでも、岐阜県、静岡県、大分県、福島県と続々参加しているが、ほとんどがこうした県のシステムを公共情報コモンズに接続する形態だという。大阪府や宮城県などのように既に、府県のシステム改修を終えてシステム上は準備がほぼ済んでいるところもある。ただし、運用上のテストなどを終えたうえで、今年度の本稼動を予定する。また、平成24年度補正予算を使ってシステムを改修し公共情報コモンズに接続するところもあり、これらを合計するとセンターで把握している都道府県だけで今年度中に約半数になるという。

 一方、市町村からの情報については、各種お知らせや生活情報などの発信を増加させていく方針を示した。

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