写真●Windows 8のWindows Update
写真●Windows 8のWindows Update
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 Windows 8になっても、以前と同様、Windows Updateによってシステムは自動的に最新の状態に保たれ、さまざまな更新プログラムがシステムに適用されていく。過去においては、再起動が必要になるプログラムの場合、どんなに急いでいて、今すぐやらなければならない作業があっても容赦なくリブートされていて、いらつかされることがあったが、Windows 7以降は通知領域での表示や、チャームでの電源ボタンのクリック、ロックスクリーンなどに3日以内の再起動などが通知されるようになり、時間に余裕があるときに、ユーザーが自分で再起動することができるようになっている。

 脆弱性など、悪意のあるユーザーがシステムを攻撃できる要素を残したままでのパソコンの運用を長く続けるのはいいはずがないので、こうしたメッセージを目にした場合は、できる限り速やかに再起動するようにしたい。

 Windows Updateで更新されるのは、WindowsやOffice関連だけではない。Windows 8では、ほとんどのデバイスドライバがWindows Update経由でインストールされ、これらもまた適宜更新される。こちらは、Windows Updateのオプションとして提供されている。

Windows Updateの課題はまだまだいろいろ

 その一方で、各種のアプリケーションもまた、自分自身の更新を独自のメソッドで見つけ、ユーザーに更新を促す。Windows Updateでは更新されないデバイスドライバもある。javaやAdobe Readerなどの更新が、その代表的なものだ。ストレスを感じることがあまりなくなったWindows Updateに対して、これらのアプリはどうも間が悪い。

 再起動した直後のタイミングで更新を発見してアップデートされることも多く、そのときは、もういちど再起動しなければならないこともある。いくらWindows 8の再起動がスピーディになったとはいえ、このあたりは、うまく統合して、再起動の回数を減らせるような方法を模索してほしい。

 来月には、Windows 8.1の詳細が判明するはずだが、どうやらこれもまたWindows Updateによって現行のWindows 8が更新されることになりそうだ。システムを再起動したらWindowsが新しいバージョンになっているという体験が、どのような受け入れられ方をするのか。企業のシステム管理者の悩みはつきない。

山田 祥平(やまだ しょうへい)
フリーランスライター
1980年代、NEC PC-9800シリーズ全盛のころからパーソナルコンピューティング関連について積極的に各紙誌に寄稿。Twitterアカウントは @syohei