Windows 95がリリースされた1995年、アップルがそれを祝して「C:\ONGRTLNS.W95」とだけ大きく書かれた新聞広告を出したのは有名な話だ。これは、MS-DOS以来、アルファベット1文字で識別するドライブレター、8文字のファイル名、そして、3文字の拡張子という呪縛から相変わらず逃れることができないWindowsへの強烈な皮肉でもあった。

写真●Windows 8の「既定のプログラム」で「フォト」への関連付けを表示したところ
写真●Windows 8の「既定のプログラム」で「フォト」への関連付けを表示したところ
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 ファイル名の8文字制限こそなくなってはいるが、基本的にこの呪縛はWindows 8になった今も変わらない。拡張子にはプログラムが関連付けられ、既定のプログラムとして設定しておくことで、ユーザーはファイルを見つけてそれを開くとプログラムが起動してそれを開く。

 Windows 8でスタートメニューがなくなってしまい、困っているのは、文書などの編集に際して、先にプログラムを起動し、その「開く」メニューでファイルを探してきた人たちだ。この作法では、必ず先にプログラムを見つけなければならないので、スタートメニューは重要な存在だったわけだ。

 でも、エクスプローラの右クリックメニューによるファイルの新規作成、そして、任意のフォルダーを開いてファイルを見つけてそれを開くということをやってきたユーザーであれば、スタートメニューの喪失はそれほど大きな問題ではない。

関連付けの変更で解決できるのだが…

 拡張子ごとのプログラムへの関連付けはコントロールパネルの「既定のプログラム」で参照し、その関連付けを変更できる。例えば、デジカメ写真のjpgファイルは、Windows 8の既定ではストアアプリの「フォト」に関連付けられている。それはそれでいいのだが、「フォト」は任意のフォルダー内にある複数枚の写真を連続して見ていくのに向いていない。デジカメから抜いたメモリーカードをちょっとパソコンに装着し、コピーせずに撮影結果をザッと確認するというような用途には不便なのだ。

 今まで通り、Windows フォトビューアーで開きたい場合は、ここで設定を変更すればいい。もちろん、jpgファイルを右クリックしたときのショートカットメニューから「プログラムから開く」で「既定のプログラムの選択」を使って設定してもいい。

 ファイルを開こうとして、意図しないプログラムが起動してしまう場合は、まず、ここの設定を見直してみよう。

山田 祥平(やまだ しょうへい)
フリーランスライター
1980年代、NEC PC-9800シリーズ全盛のころからパーソナルコンピューティング関連について積極的に各紙誌に寄稿。Twitterアカウントは @syohei