Androidアプリを作成するための環境(開発環境)の整備方法について説明します。2013年春時点での、Windows上での最新手順を紹介します。従来までとは異なる部分があるので、2012年11月より前に実施したことのある人は注意してください。

 Androidアプリの開発には、「JDK(Java Development Kit)」と統合開発環境の「Eclipse」、Androidの開発環境である「Android SDK(Software Development Kit、ソフトウエア開発キット)」、そしてAndroid SDKをEclipseから利用するためのプラグインソフトである「ADT(Android Developer Tools)」が必要です。

 従来はEclipseとAndroid SDKを別々にインストールしていましたが、2012年11月にEclipseを含んだAndroid SDK(以下、ADTバンドル版)がリリースされました。そのため、Eclipse、Android SDK、ADTのそれぞれを個別にインストールする必要がなくなりました。

1. JDK6のインストール

 2013年4月中旬現在で、Android SDKが対応しているJavaのバージョンはJava7ではなく、Java6です。そこで、Java SE 6の最新版を米Oracleのサイトからダウンロードしてインストールします。

 Windowsの場合は、64ビットならjdk-6uXX-windows-x64.exeを、32ビットならjdk-6uXX-windows-i586.exeをダウンロードしてインストールしてください(XX にはUpdateの番号が入ります)。

2. ADTバンドル版のインストール

 従来のバージョンでは、Eclipse、Android SDK、ADTを別々にインストールする必要がありました。ADTバンドル版を使えば、これらを一度にインストールできます。

 「Get the Android SDK」のページで「Download the SDK」と書かれた青いボタンをクリックします(図1)。

図1●Get the Android SDK のページ(http://developer.android.com/sdk/index.html)
図1●Get the Android SDK のページ(http://developer.android.com/sdk/index.html)
[画像のクリックで拡大表示]

 License Agreementに同意できれば、32-bitか64-bitかを選んだ上で、Download the SDK ADT Bundle for Windowsのボタンをクリックして(図2)、表示されたファイルを保存します。

図2●「License Agreement」に同意できれば、32-bitか64-bitを選択してダウンロードする
図2●「License Agreement」に同意できれば、32-bitか64-bitを選択してダウンロードする
[画像のクリックで拡大表示]

 ダウンロードしたファイルをフォルダに解凍(展開)します。長いフォルダ名や階層の深い位置にあるフォルダでは、解凍作業中にエラーになる可能性があります。

 展開先としてC:\Users\ユーザー名\を選んだ場合は、C:\Users\ユーザー名\adt-bundle-windows-x86_64-20130219\eclipse\というように、eclipse.exeができます(64-bitを選択した場合)。adt-bundle-windows-x86_64-20130219というようにフォルダの末尾に日付が入っていますでの、フォルダ名から削除して短くするとよいでしょう。

 それでは、実行形式のファイルであるeclipse.exeをダブルクリックして起動してみましょう。その際に表示されるワークスペースの選択は、デフォルトのままで構いません(図3)。

図3●「Select a workspace」の画面
図3●「Select a workspace」の画面
[画像のクリックで拡大表示]

 次に設定を確認します。メニューから[Window]→[Preferences]と指定して設定を確認しましょう。[Java]→[Installed JREs]と指定して開いた画面でインストールしたJDK1.6が選択されていない場合は、Add ボタンで追加して、選択しましょう(図4)。JDK1.7をインストールしている場合はJDK1.7が選択されていることがあります。

図4●[Java].[Installed JREs]で設定を確認
図4●[Java].[Installed JREs]で設定を確認
[画像のクリックで拡大表示]

 次に、[Java]→[Compiler]で、「Compiler compliance Level(コンパイラ準拠レベル):」を確認します(図5)。JDK1.7を別途インストールしている場合は、1.7が選択されていることがあるので、1.6を選択します。

図5●[Java].[Compiler]で設定を確認
図5●[Java].[Compiler]で設定を確認
[画像のクリックで拡大表示]