2012年の第3世代Coreプロセッサ登場以降、Ultrabookの進化が著しい。2012年10月のWindows 8発売以降はコンバーチブル型、デタッチャブル型などフォームファクターも多様化し、タブレットとしても使えるPCが増加。これまでの「PC対タブレット」という対立の構図には収まらない、新しいデバイスが注目を集めている。

 ITproで毎週末に掲載している「週末スペシャル」では、これまで数多くのUltrabookやタブレットをレビューしてきた。今回は、その中から特に強く印象に残っているものをピックアップし、最新情報によるアップデートと併せて紹介していこう。

世界最軽量のUltrabook「LaVie Z」

NECのLaVie Z
NECのLaVie Z
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 NECの「LaVie Z」は、13インチクラスのノートPCとして世界最軽量の875gという軽さを実現したクラムシェル型のUltrabookだ。

 LaVie Zを手に持つと、まるで中身の入っていないモックアップのような錯覚を抱くほどだ。13インチのノートPCとして圧倒的な軽さであり、NECによればこの記録は現在でも破られていないという。その後、軽さを売りにするUltrabookは常にLaVie Zと比較されることになったという意味では、エポックメイキングな存在といえる。

 2012年8月のレビュー時はWindows 7モデルのみだったが、その後、Windows 8モデルが追加された。ほかにも、15.6型のノートPCとして世界最薄の12.8mmを実現した「LaVie X」が、兄弟機として発表されている。

 一方、Windows 8以降で気になるのはタッチ対応である。いまのところLaVie ZおよびLaVie Xともにタッチには対応していない。もしタッチに対応するとなれば、厚さや重量の増加は避けられないはずだ。Intelは次世代Ultrabookでタッチ対応を必須にすることを表明しており、NECがどのようにしてこれを実現するのかに注目したいところだ。

プレミアム感あふれるUltrabook「ENVY 14-3100 SPECTRE」

HPのENVY 14-3100 SPECTRE
HPのENVY 14-3100 SPECTRE
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 Ultrabookにプレミアム感を求める人におすすめしたいのが、日本HPの「ENVY 14-3100 SPECTRE」だ。

 天板やパームレストにガラス素材を多用しており、独特のすべすべした質感を実現している。約1.8kgという重さはモバイル用途には厳しいが、外装とのトレードオフと割り切るべきだろう。ただ、国内モデルでもキーボードが英語配列である点は注意したい。

 現在、ENVY 14の直接的な後継機は発表されていないが、やや異なるシリーズとしてSpectreXT 13-2100がある。

 ENVY 14について、残念ながら日本HPの直販サイトでは2013年3月19日をもって販売を終了しており、原稿執筆時点では2012年夏モデル(B8M03PA-AAAA)を販売する店舗がわずかに残っているのみとなっている。