全世界で利用者が1億人を突破し今や日本発のOTT(Over the Top)、プラットフォームサービスとして注目を集める「LINE」。本書ではそんなLINEが、なぜ急激にユーザーを獲得できたのか、LINEの概要とともにその疑問に迫っている。

 ライトな解説本の体裁だが、「アーリーアダプターではなく“普通の人”が飛びついた」、「アドレス帳をベースにほどよい距離感の人たちだけと関係を築ける仕組みを持っていた」など、LINEの本質に迫る分析がされており、意外に読み応えがある内容だ。これからLINEについて知りたい人は参考になるだろう。

 最後には“iモードの父”である夏野剛氏のインタビューも掲載。相変わらず歯切れのよいコメントで、iモードとLINEの類似性や違いなどを分かりやすく語っている。本誌読者のようなプロ筋は、この部分だけでも読む価値がある。

LINE なぜ若者たちは無料通話&メールに飛びついたのか?


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コグレ マサト/まつもと あつし 著
マイナビ発行
872円(税込)