Windows 8のストアアプリは、ストアからの入手が原則だ。アプリは個々のPCに関連付けたMicrosoftアカウントでログインしてインストールする。また、ひとつのMicrosoftアカウントに対して、5台までのPCにアプリをインストールすることができる。5台を超えてインストールしようとすると、アラートが表示され、どれかのPCを解除しなければならない。
ストアのアプリケーションメニューには、「マイアプリ」というコマンドが用意されていて、それを使うことで、関連付けたすべてのPCに、どんなアプリがインストールされているのか、いないのかを知ることができる。
すべてのアプリ、PC1にインストールされているアプリ、PC2にインストールされているアプリといった具合に一覧を見ることができ、それらのアプリが今使っているPCにインストールされていない場合は、その場でインストールすることができる。もちろん、有料のアプリの場合も、関連付けられた5台なら追加料金は必要ない。
ここでは、あくまでも各PCにインストールされているアプリの一覧が得られるだけだ。今使っているのとは別のPCにアプリのインストールを指示することはできないし、アプリのアンインストールもできない。アプリのアンインストールは、スタートスクリーンに表示されたタイルか、表示されていない場合はすべてのアプリを表示させるなり、検索するなりして、その右クリックによるコンテキストメニューから実行する。
個人ユーザーには不便、企業の管理者からみれば妥当なところ?
つまり、現行のストアの仕組みでは、インストールとアンインストール、そして関連付けた各PCの管理が、一元化されていないということだ。例えば、Android端末では、PCでWeb版のGoogle playを開き、任意の端末に対してアプリのインストール、アンインストールを指定できるし、そもそも、これまで使ってきた限り、ひとつのGoogleアカウントに関連付けられる端末台数には制限もなさそうだ。ただ、端末の削除ができないので、もう使わなくなってしまったり、評価用に短期間使った端末がズラリと並ぶが、非表示にはできるので大きな問題ではない。
企業のIT管理者的には、ストアアプリの利用を許可するにしても、無制限台数のPCの関連付けや、リモートでのインストールを許してしまうと収集がつかなくなるという危惧もあるだろう。だから、この5台というのは妥当なところだろうが、今後、個人が複数台のデバイスを駆使するようになると、足りなくなることは目に見えている。その不便と管理の容易さを、マイクロソフトがどのように解決していくかが気になるところだ。
フリーランスライター