前回、Facebookが新しい広告メニューを発表した件について思うところを述べたが、その後にTwitterも新しい広告メニューを発表した。「Keyword Targeting In Timelines」と呼ぶもので、ユーザーが直近に投稿したツイート、あるいはリツイートに含まれる特定のキーワードに応じた形で「Promoted Tweet」(ツイートの中に黄色の「プロモ」マークがついているツイート)を表示する機能だ。

ユーザーのツイートにマッチした広告を配信

 この機能はユーザーが登録した居住地域や性別、使用デバイスといった他のターゲットオプションとも組み合せられる。これによりユーザーが直近でツイートした内容について興味や関心があるうちに、広告主は適切な内容の広告を発信できることになる。少なくともこれまでの広告よりも、いくぶんかその精度を高められることで、広告効果も期待できると考えられる。

 先日開催された、あるTwitter関連のセミナーでも「非フォロワーを1とすると、『フォロワーは2~3倍も商品の購入量が多いことが分かった』という指摘があった。こうした指摘が話題に上ることからも、今後は新しい広告メニューの展開と相まって、Twitterの広告活用が今まで以上に盛んになると推測できる。

 もちろん広告主の業種、ターゲットとなるユーザー、そして訴求する製品やサービス、さらには現状のTwitterアカウントの運営方法や、そこでのツイート内容、あるいはフォロワー数などによって、その効果は大きく変わってくる。それでも今後、オンライン広告を考えるにあたって、Twitterがその選択肢の一つとして考えられるケースは多くなるだろう。

 前回取り上げたFacebook、そして今回のTwitterというように、大手のSNSプラットフォーム事業者が、相次いで新しい広告メニューを発表してきた。これらの動きからも見えるように、少なくとも米国では、広告の世界でソーシャルメディアを含めたオンラインへのシフトが非常に顕著になってきた。