Windows XPのサポート終了が1年後に迫っているにも関わらず、いまだ多くのWindows XPマシンが活躍している――そんな状況にMicrosoftは危機感を募らせている。

 2013年4月9日、日本マイクロソフトはWindows XPやOffice 2003のサポート終了について報道関係者向けの説明会を開催した(写真1関連記事)。説明会には日本マイクロソフトだけでなくパートナー企業各社の担当者も集結(写真2)。XPからの移行に向けての決起集会とでも呼ぶべき様相を呈した。会場にはIT系の報道関係者だけでなく、テレビカメラの存在も目立った。NHKのニュース番組で取り上げられたこともあり、XPの動向について国民的な関心が集まっているといえる。

 Windows XPのサポートはなぜ終了するのか、終了後に何が起こるのか、XPを必要とする企業ユーザーに残された選択肢はあるのか、様々な観点から考察してみよう。

写真1●XPのサポート終了について説明する日本マイクロソフト代表執行役社長の樋口泰行氏
写真1●XPのサポート終了について説明する日本マイクロソフト代表執行役社長の樋口泰行氏
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写真2●2013年4月9日の説明会に集結した日本マイクロソフトおよびパートナー企業の担当者
写真2●2013年4月9日の説明会に集結した日本マイクロソフトおよびパートナー企業の担当者
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12年半に及んだWindows XPのサポートが完全に終了

写真3●通常製品より2年半長いWindows XPのサポート期間
写真3●通常製品より2年半長いWindows XPのサポート期間
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 Windows XPの発売日はいまから12年近く前の2001年10月25日である。通常のMicrosoft製品であれば、機能向上を含む製品サポート「メインストリームサポート」を5年間、セキュリティパッチの提供などに絞り込んだ「延長サポート」を5年間提供するはずだった。

 しかしWindows XPの場合、後継となるWindows Vistaの発売の遅れもあってメインストリームサポートを2年半延長し、7年半に渡って実施。結果的に12年半のサポートを提供することになった(写真3)。その12年半に及ぶサポートが終了するのが、2014年4月9日(米国時間では4月8日)というわけだ。