ゴールデンウイーク(GW)で気になるものといえば、やはり天気と渋滞。今年は連休の分散で国内旅行が人気になっており、より多くの人が天気と渋滞に敏感になるだろう。

 そこで今回は、この分野のエキスパートであるウェザーニューズとホンダにそれぞれ、天気および渋滞をテーマに話を聞きに行った。両社は片や天気、片や車と専門領域は全く異なるが、共に利用者の「参加型」サービスをいち早く軌道に乗せて好評を得ているという共通点がある。それでは、話を進めていく。

 最初はウェザーニューズ。まず、GWの天気を確認しておこう。同社が4月17日に発表したGW期間中の全国の天気傾向によれば、「晴れてお出かけ日和になる日が多くなりそう」ということ。いい休暇になりそうだ。

 ただし、低気圧や前線の通過に伴って、3~4日おきに雨になる可能性もあるという。特にGW前半(4月27日~5月1日)は、可能性は低いものの、上空の寒気の影響で山沿いを中心に雷雨が発生する恐れもある、としている。

 4月25日には、GW期間中の10日間予報も発表しているので、お出かけ前に参考にしてほしい(予報サイトはこちら)。ウェザーニューズが提供しているスマートフォンアプリ「ウェザーニュースタッチ」や携帯電話サイトも活用してみよう。

 さて、ウェザーニューズの天気予報といえば、「サポーター」と呼ばれる一般の人たちの参加が大きな特徴になっている。その数、実に400万人。ウェザーニューズは全国のサポーターから携帯電話やスマホを通じて寄せられる天気の情報も参考にしながら予報を決めるという、全く新しい天気予報のスタイルを生み出した。「1人でも多くの人が空を見て、天気の情報を共有する」のである。

 サポーター参加型の天気予報を推進してきたのは、ウェザーニューズの石橋知博取締役だ。GW直前の4月下旬に千葉県の幕張本社に取材に行くと、現在は北米担当ということで、米国ニューヨークに滞在中だった。そこで現地から、テレビ会議で取材に応じてくれた(写真1のテレビ画面の人物)。

写真1●ウェザーニューズの石橋知博取締役(テレビ画面)と西祐一郎システム開発本部長(左)
写真1●ウェザーニューズの石橋知博取締役
(テレビ画面)と西祐一郎システム開発本部長(左)
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 石橋取締役によると、アメリカ人にウェザーニューズが日本で実施しているサポーター参加型の天気予報の話をすると、「みんなからミラクルだとか、クールだと言われる」と、うれしそうに話してくれた。

 Facebook大国のアメリカはソーシャルメディアが日本以上に生活に入り込んでいるが、それでも「みんなが天気の情報をスマホから入れてきて、しかもそれらを集めて予報につなげようなんて、誰も考えない。そう言われる。それができる日本人は、本当にすごいと褒められますよ」。石橋取締役はアメリカ滞在でその印象を強くしたといい、日本生まれのサポーター参加型の天気予報を「形を変えながらでも世界中に広げていきたい」と夢を語る。

 サポーター参加型の天気予報については、ITproでもこれまで何度も紹介してきているので、下記の記事を併せてお読みいただきたい。

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