BABOKには、活動を効果的にするために役立つスキル、知識、人的特徴を「コンピテンシー」として、6つ定義しています。
- 分析的思考と問題解決
- 行動特性
- ビジネスの知識
- コミュニケーション(情報伝達)のスキル
- 人間関係のスキル
- ソフトウエアアプリケーションの活用
これら6つのコンピテンシーにおいて、さらに詳細な分類がされています。今回はそのなかでも、宴会を含めたプロジェクトを進めるうえで意識したい、BABOKならではのコンピテンシーを紹介します。
(1)問題解決
1つめは、「[8.1]分析的思考と問題解決」に定義されている「問題解決」です。
みなさんの周りには、たくさんの問題が横たわっています。それらは、しっかりと公式の場で取り扱われるものもあれば、非公式のものもあるでしょう。それらのなかには、本来は解決しなければならないにもかかわらず、様々な理由でやり過ごされているものもあるはずです。
「問題」と認識していたが、実は「事象」であったというのも、よくある話です。また、同じ問題でも、立場が異なると見え方が異なります。
実際、プロジェクトの現場で発生している不幸の1つに、問題をしっかりと定義せず、事象や表面上、もしくは、ある一部分だけを見て「問題」と定義し、解決策を話し合っていることがあります。
そこから導き出された解決策は、残念ながら有効とは言えません。いきなり解決策を考えるのではなく、何が問題かをしっかりと考え、定義するというのは、プロジェクトのみならず、日々の業務でも重要です。